カナダで保育士

カナダと日本の保育士さんの違い

カナダの保育士
質 問
質 問
カナダの保育士さんと日本の保育士さんは、どんなところが違いますか?

言語も違えば文化も違うカナダで保育士として働き始めて「日本で保育士として働いていた時とは違うな~」と気づくことがたくさんありました。

そこで今回は、”保育士さん”に焦点をあてて、私が気付いた「カナダと日本の違い」についてお話したいと思います。

ここでシェアしていることは、あくまで”私の経験”です。文章を書く便宜上、「カナダの保育園では~」「カナダの保育士さんは~」と表現していますが、カナダでも、州によってそれぞれ保育園や保育士にまつわる制度も違うし、同じ州の中でもそれぞれの保育園に個性があります。なので「カナダではこんな保育園や保育士さんもいるんだな」ということがシェアできれば幸いです!

1.エプロンをしない

日本では、勤務中にエプロンをしている保育士さんが多いですよね。

私も、日本で保育士として働いていた時に「保育中は指定のエプロンを、給食やおやつ中は自分で別に用意したエプロンと三角巾をつける」という規定がある保育園だったので、家に何枚もエプロンがありました。

カナダでは、保育士さんは保育中にエプロンをしません。
というのも、カナダの保育園では服装は自由であることが多いんです。

私
カナダでこれまで正社員・パート あわせて6か所の保育園で働いたことがありますが、5か所が服装自由、1か所だけユニフォーム指定でした。

カナダでも規模の大きい保育園だと指定のユニフォームがあったり、上だけ指定のTシャツの着用が決められていることもあります。

ただ、私の経験からだと服装指定のない保育園の方が断然多いです。

なので、動きやすいパンツスタイルで出勤している保育士さんが多く、まれではありますがスカートで出勤している保育士さんもたまにいます。

 

2.年齢による上下関係が無い

「カナダの保育士さんっていいなぁ」と思う理由の一つが、年齢による上下関係が無いこと。

何歳であろうがみんな平等なので、フランクにコミュニケーションを取っています。

年齢が近い先生同士で固まることもないので、もちろん年齢が近くて気が合う同僚がいればその人と仲良くなるし、年齢が離れていても気が合うならその同僚とも仲良くなります。

また、保育士2~3人で受け持つクラスにはリーダーを決める保育園もありますが、これも年齢は関係なく、保育士としての経験や性格などを考慮して決まられます。

私
私も、自分より5~6歳年上の先生2人と一緒にクラス担任をしていますが、一番若い私にクラスのリーダーを任せてもらっています。

「どんな保育をするか」「一生懸命子どもと向き合えるか」が大事で、年齢は重視されません。

3.新年度になっても担任保育士の入れ替えがない

日本では新年度が始まる4月にクラス担任が決まり、3月まで同じ先生がクラス担任をしますよね。

カナダでは9月から新年度が始まりますが、だからといって9月にクラス担任の総入れ替えがあるというわけではありません。

というのも、基本的にカナダでは、保育園に就職したらどこかのクラスの担任として配属され、ずっとそのクラスの担任として働くのが一般的だからです。

例えば、私が以前働いていた保育園では1歳半~3歳児さんを預かるToddlerクラスが3つあり、それぞれのクラスはT1・T2・T3と呼ばれていました。

私
この保育園に就職したとき、私はT1のクラス担任として配属されたので、そこから引っ越しを機に退職するまでの約2年半、ずっとT1のクラスで担任でした。

自分から他のクラスへの移動を希望したり、他のクラスの先生が辞めてしまってディレクターからそのクラスへの移動をお願いされたりなど、もちろん他のクラスへ移動する機会もありますが、基本的には同じクラスの担任をつとめます。

4.ネイル・アクセサリー・髪染めもオッケー

日本で真面目に保育士をしていた私にとって一番びっくりしたのが、カナダの保育士さんがネイルをしていたこと。

子どもと関わる仕事なので、保育に邪魔になるようなストーンや派手な装飾などを付けている保育士さんは見たことありませんが、レッド・ブルー・ブラックなど、遠くからでもはっきりわかるようなカラーのネイルをしている保育士さんはたくさんいます。

ネイルだけでなく、ピアス・ネックレス・指輪をしてる保育士さんもいるし、髪の毛をパープルやレッドに染めている先生もいます。

ザ・海外!って感じですね。

5.保護者さんとオープンにたくさん話す

日本でも、お子さんの保育園での様子について登園やお迎えの時間に保護者さんと話しますよね。

さらに、カナダで保育士として働いていると、「週末どうだった?」「その服、素敵!どこで買ったの?」など、お子さん以外のこともとたくさん話します。

保育士と保護者が対等なので、いろいろなことをフランクに話せるし、日ごろから沢山話すことで自分や相手のパーソナリティーも見え、信頼関係も深まっていくんだなと感じています。

6.保護者さんからのプレゼントが多い

保育日誌インカナダ

これもカナダで保育士として働き始めてとても驚いたことの一つです。
カナダで保育士としてクラス担任をしていると、保護者さんからプレゼントをもらう機会がたくさんあるんです。

プレゼントを一番もらうのが、クリスマスシーズンの12月末。チョコレートやスタバのギフトカード、ボディークリームなどをお手紙と一緒にプレゼントしてくれる家庭がとっても多いです。

私
カナダで保育士として働いていると、保護者さんからプレゼントをもらう機会がとてもたくさんあって、いまだにびっくりします。

また、バレンタインデーにもプレゼントをもらうこともあるし、保育園によっては“Teacher Appreciation Day(先生に感謝する日)“という日を設定していて、この日に保護者からプレゼントを受け取るということもあります。

さらに、誰かが妊娠すると保護者さんがベビーグッズをプレゼント、保育園を辞めちゃう先生にもプレゼント、お子さんが他の保育園へ転園するときにもお世話になった保育士さんにプレゼント…。

チョコレートやスナックなどは食べたら無くなってしまいますが、プレゼントと一緒に子ども達や保護者さんからもらった手紙は今でも大切にしまってあります。

まとめ

今回は、私がカナダの保育園で働いて気付いた【日本とカナダの保育士さんの違い】についてお話ししました。

海外に移住するまでは「日本の保育」しか知らなかったし、これが当たり前だと思っていました。
なので、カナダの保育園で働き始めて「保育士さんって、こういう働き方もあるんだ!」という新しい視点が増えたのは、自分にとって大きな学びでした。

このブログを読んでくださった方に、”保育士としてこういう風に働いている人もいるんだな~”というメッセージが伝わればとても嬉しいです。